スペイン料理の代表格といえば、サフランで黄色く染まった香り高いパエリア。パエリアは、バレンシア地方生まれの郷土料理です。今回はパエリアについて知識を深めながら、ホンモノの味を求めている方に向けてバレンシアの一般家庭で体験するパエリア作りプログラムを紹介します。
パエリア発祥の地、バレンシアのエル・パルマールとは
バレンシア地方はスペインの中東部に位置し、温暖な地中海式気候に恵まれた地域です。パエリアが生まれたのは、このバレンシア地方のアルブフェラ湖付近と言われ、稲作の農作業をしながら火をおこし、米と身近な食材を炊いて食べたことが始まりと言われています。パエリア発祥の地として知られるエル・パルマール(El Palmar)まで足をのばすと、薪で炊いた伝統的なパエリアを楽しむことができます。
日本ではシーフードたっぷりのイメージが強いパエリア。しかし本場のバレンシアでは、食材としてウサギ肉、鶏肉、カモ肉、カタツムリのほかインゲン豆などの野菜を入れるのが基本です。シンプルな盛り付けで味わい重視なので、残念ながらインスタ映えする見栄えではありません。
スペイン人はどのようなときにパエリアを食べるの?
バレンシアでは、ちょっとしたご馳走としてランチタイムにパエリアを食べます。パエリアを囲んで気のおけない家族や仲間とのんびり過ごすのは、楽しい娯楽のひとつです。家族が集まる週末や特別な機会には、パエリアがお約束!といった感じで食べられています。
スペイン人が食べるパエリアの種類とは
スペインでは住んでいる地方や家族、シェフによって具材や味付けの異なるさまざまなパエリアがあります。バレンシア風パエリアは山の幸が中心ですが、スペインの海沿いの町ではもちろんお魚やシーフード中心のパエリアも人気です。野菜中心のパエリアや肉類とシーフードのミックスした具材で煮込んだパエリア、イカ墨のパエリアやカタルーニャ地方にはフィデウアと呼ばれるパスタで作られるパエリアもあります。
本場パエリア作りを体験できるプログラム
はるばるバレンシアまで来たら、バレンシアの一般家庭に訪問してパエリア作りを体験してみませんか?パエリアを炊くためのスープ作りから始まり、日によって具材が異なりますが魚介などその日の具材の仕込みをします。サフランの使い方を学び、お米とスープを混ぜじっくりと焦げ付かないように火を入れて作っていきます。体験プログラムの所要時間は2時間から2時間半です。
バレンシアで本格的なパエリアを堪能!
スペインで食べるパエリアは、見栄えよりも味わい重視です。せっかくスペインまできたら、さまざまな種類のパエリアを食べ比べてみましょう。パエリア村として知られるエル・パルマールへ出かけて、薪で炊いた昔ながらのパエリアも食べるのも良いですね。帰国してから本場のパエリアを再現したい人は、スペインへの旅の計画にパエリア作りの体験プログラムをぜひ加えてみてください。